出版社:The Institute of Image Information and Television Engineers
摘要:本論文では,頭上カメラで撮影された映像中の身体動揺を用いることで,立ち止まる人物の性別を識別できるかどうかについて評価する.従来より性別認識において,歩容の映像から抽出された特徴量が用いられている.一方,立ち止まる人物の動きについては,性別認識において,これまで考慮されてこなかった.立ち止まる人物の性別を識別するため,我々が過去に提案したLocal Movement (LM) 特徴量を,身体動揺が撮影された映像から抽出する.本論文の目的は,LM特徴量と識別器との組合せによって,性別を識別できるかを評価することにある.ここでは識別器として線形SVMを用いた.男女の身体動揺の映像データセットを構築し,性別認識の精度を評価した.実験結果から,LM特徴量と線形SVMとを組合せた本評価対象手法は,他の手法と比べて,立ち止まる人物の性別を,身体動揺の映像から高精度に識別できることを確認した.