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文章基本信息

  • 标题:地理的隔離住民(日本人)の歯冠計測値に基づく比較研究
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  • 作者:埴原 恒彦
  • 期刊名称:Anthropological Science
  • 印刷版ISSN:0918-7960
  • 电子版ISSN:1348-8570
  • 出版年度:1989
  • 卷号:97
  • 期号:1
  • 页码:95-107
  • 出版社:The Anthropological Society of Nippon
  • 摘要:近年,日本人の起源と生成に関する研究が多方面からなされ,この問題に関して北方系渡来民の遺伝的寄与を無視することは出来ないことが多数の研究者によって指摘されている.解剖学的には,周辺民族を含めて,縄文時代から弥生,古墳時代を通じ近,現代に至るまでの形態的変化,また,主として現代日本人の地理的分布パターンと形態変異パターンの分析,あるいは両者を組み合わせた研究が数多くなされている.一方,このような地理的変異とは無関係にアイヌ,あるいは沖縄島民が北方系渡来民の影響を受ける以前のいわゆる縄文人と形質的に共通性のあることが注目されている.このことは両者が長期間にわたり地理的に隔離されてきたために弥生時代以降も渡来の影響を受けることがなかったか,あるいは非常に少なかったためであろうとされている.この仮説が正しければ,長期間遺伝的に隔離されてきた集団はアイヌ,沖縄島民に限らず互いに似た形質を示すことが期待される.この様な観点から,今回,上記二集団に加え青ケ島島民,徳之島島民の類似度を歯冠計測値(近遠心径)に基づいて検討した.また,比較資料として東京住民,長崎住民,弥生時代の歯冠計測値を使用した.分析においては大きさに関する因子と形態に関する因子を別々に扱った.分析結果から Q ―モード相関係数に基づく形態因子が最も重要な情報を提供することが明らかにされたので以下これに基づいて要約する.上記のアイヌ,沖縄島民,青ケ島島民,徳之島島民は互いに類似した形質的特徴を示し一つのクラスターにまとめられた.一方,長崎住民と弥生時代人は非常に強い類似度を示すが,上記四集団とは別のクラスターを形成する.東京住民はやや離れているものの前者により強い類似性を示す.さらに主成分分析の結果からこれらの地域集団を特徴づける因子が小臼歯と切歯の相対的な大きさであることが明らかとなった.以上のことから,比較的長期間にわたり地理的に隔離され,いわゆる北方渡来系の影響が少なかったかあるいはなかったと考えられる集団はその地理的分布とは無関係に類似した形質的特徴を示すこと,またこの特徴は渡来系の遺伝的影響を強く受けたと考えられる集団のそれとは非常に異なっていることが明らかにされた.しかし,これらの地理的隔離集団の類似性が単に似た環境条件下における平行進化の結果として説明できるものとは思われない.現代日本人の成立においては,前記のごとく,先住民である縄文人と寒冷地適応を遂げた渡来人との混血がその根本を成すとされている.上記四集団の類似性は,この混血が僅かであったために縄文人の形質的特徴を色濃く受け継いだ結果によるものと考えられる.このことは,又,ある意味で『現代日本人の二重構造論』仮説(埴原和郎)を支持するものであろう.
  • 关键词:Isolated populations; Dentition; Shape factor; Distance analysis; Origin of Japanese; Shape factor
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