摘要:ピテカントロプスの発見で有名なデュボワの発掘が極めて大規模だったことは,記録が公けになっていないため一般にはほとんど知られていない.そこで,当時の現場監督によるデュボワ宛の報告の手紙や個々の記録資料を調べて,実態を明らかにした.デュボワは主としてソロ川の左岸を,のべ49ケ月間,毎日25~50人の作業員によって,2423m2を発掘した.後のセレンカの大発掘でさえ,この発掘の半分以下の規模である.ピテカントロプス I 号の発掘現場写真,それらの撮影地点•発掘現場•発見記念碑を同時に示す地図,発掘区計画図などの原資料をも豊富に掲載した.(馬場悠男訳,追加:Fig.8の左下部の Gedenkstein が記念碑の位置であり,現在は小さなトリニール博物館も建てられている.記念碑には,P.e.175 M. ONO.1891/93と書かれており,1891~93年の発掘で,ここから東北東へ175mの地点で,ピテカントロプスェレクトスが発見されたことを示している.)
关键词:Trinil; Java; Pithecanthropus erectus; E. DUBOIS; M. L. SELENKA; Excavation