文章基本信息
- 标题:頭蓋骨等,小標本用モアレ縞発生•記録装置(平行光照射•記録型)の開発
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- 作者:高山 博
- 期刊名称:Anthropological Science
- 印刷版ISSN:0918-7960
- 电子版ISSN:1348-8570
- 出版年度:1988
- 卷号:96
- 期号:2
- 页码:167-181
- 出版社:The Anthropological Society of Nippon
- 摘要:本研究は,人類学,特に形態学における頭蓋骨,腸骨,肩甲骨等の比較的小さな標本に適したモアレ縞等高線写真装置の開発(設計•制作)を目的として行った.TAKASAKI(1970)が導入したモアレ縞を用いた大型物体の3次元計測は,人類学分野でもいくつかの試験的研究を呼びおこした(TERADA & KANAZAWA1974b,金沢他1975,鈴木他1975,服部他1980)が,いずれもその後継続した研究が行われていない.モアレ縞による3次元計測が人類学,特に骨学領域において,積極的に用いられない大きな要因として三つ考えられる.第一は,計測の対象となる資料がある決まった座標系に納まらない事.第二には,モアレ縞を計測するために写真に記録するが,その写真撮影時にパースペクティヴの誤差を生じること.第三として,モアレ縞によって得られた3次元のデータが,効果的に処理されないために,他の手法で得られたデータと同じ情報しか提供できないこと.以上の三つの大きな問題点のうち,初めの二つは,モアレ縞発生装置及び,記録装置を改善する事で,十分解決される.本報告は,主としてこれらの問題点を解決するための装置を独自に設計•制作した過程と,その結果について述べたものである。モアレ縞は干渉縞の一種で,平面におけるモアレ縞を,2つの同一の平行線の重なりあいとして示した図がFig.1(A)である.これは微小な角度差の検証などに利用されている.同じく Fig.1(B)は,平行に並ぶ格子によってできた物体表面の等高線としてのモアレ縞を,模式的に示している.このような光学的なモアレ縞を実物の格子を用いて発生させる方法は,大きく分けて2つある.それぞれ用いる光線によって,点光源法(一点照射法),平行光線法(平行光照射法)と呼ばれている.両者の理論図は, Fig.2の(A),(B)に示した.また.両者の利点•欠点については,Table1に表として比較した.視野レンズに拘束されることを除けば,平行光線法の方が,小標本に対して有利な点が多い事がわかる.従って,本研究では,平行光線を光源として用いることにした.さて,光源を平行にしても,撮像系(記録系)が,平行光を捕らえ得なければ,平行光線によるモアレ縞は意味を失う.これを,模式的に示したのが,Fig.3(A),(B)である.3(A)のように短焦点レンズ(標準レンズ)を用いると,得られるモアレ縞は平行光を記録していることにならない,3(B)のように長焦点レンズを用いると,平行光に近い形でモアレ縞の記録写真が得られる.本研究では,撮像系(記録系)として,800mm レンズを装着した35mm 判カメラを用いた.TAKAYAMA (1980)によれば,このような超望遠レンズによる標本写真には,人類学の計測に影響するようなパースペクティヴの誤差がほとんどふくまれない.これらモアレ縞発生•記録に伴う問題点,必要とされる条件,それらに対する理論,装置の改善点,考慮した点を Table 2.に装置の各部分別に比較して示した。これらを全て組み合わせた状態の図が,Fig.4.である.このうちで,対象物体の固定のために,本研究では特に頭骨のための頭骨架台と座標軸決定装置を新たに設計•作製した.座標軸決定装置は,2台のスコヤ(直角検定器)を直角に組んで作られている.頭骨架台は,種々の方向に細かく動かすことが可能で,平面決定装置が指示する平面に頭骨を移動し固定することが容易に行なえるようになっている.この2つの装置を組み合わせた図が,Fig.5.である.今回開発したモアレ縞発生•記録装置によって得られる頭骨のモアレ縞写真の実例を,Fig.6.に示した.頭骨上に表れたモアレ縞は,間隔2mm の冠状方向の等高線となっている.これらのモアレ縞写真は,実物大に引き伸ばした写真上で計測を行なっても,その誤差は実際の標本上で手で行なう計測の誤差とほとんど差が無い.
- 关键词:Moiré iso-hypsigraphy; Parallel light projection method; Parallel light recording system; Craniology; Photogrammetry