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  • 标题:日本更新世人寛骨の非計量的特徴に関する研究
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  • 作者:遠藤 萬里 ; 馬場 悠男
  • 期刊名称:Anthropological Science
  • 印刷版ISSN:0918-7960
  • 电子版ISSN:1348-8570
  • 出版年度:1986
  • 卷号:94
  • 期号:1
  • 页码:39-49
  • 出版社:The Anthropological Society of Nippon
  • 摘要:すでに第1部において,日本国内の更新世の堆積から出土したとされる寛骨を対象に非計量的諸性質について観察し,記載を行い,これらの諸性質について,アウトラロピテクス段階から完新世サピエンス段階に至る各段階の寛骨と比較検討した.その際,非計量的諸性質をできるかぎり客観化して表現するため,各観察項目について順次カテゴリー法を用いた.すなわち,まずカテゴリー値を定義した後に,対象の諸性質を定義に従って分類して,カテゴリー値で示す方法をとった,その結果,明石人寛骨を除く日本更新世人寛骨はかなりの程度に共通した特微があることが明らかになった.ただし,明石人寛骨は現代日本人寛骨でも華奢な寛骨のなかのいくつかに類似し,完新世人寛骨であると考えられた.この第2部においては,寛骨の進化傾向と,そのなかにおける日本更新世人寛骨の占める位置を明らかにするため,順次カテゴリー値を使用して3種のノンパラメトリック統計解析を行なった.それらの結果は以下の通りである.まず,KRUSKAL のノンメトリック多次元尺度法をもちいて,対象および比較標本を3次元に展開する.その結果を Fig.2に示したが,第1軸と第2軸のなす平面において,エレクト段階からネアンデルタール段階,更新世サピエンス段階を経て完新世サピエンス段階へ連なる,かなり直線的で明瞭な流れを見ることができる.このなかで,明石人寛骨を除く日本更新世人寛骨は更新世サピエンス段階に位置している.明石人寛骨のみは完新世人寛骨群の最先端付近に位置している.なお,アウストラロピテクス段階はこの流れに合致しない.このようなエレクトス段階から完新世サピエンス段階に至る明瞭な流れは,各項目のカテゴリー値すべてに相互の相関があることを示唆するものである.この相関を検出するため,カテゴリー値を順位値に変換し,KENDALL の一致度係数を計算した.係数値はとくに高いとはいえないが,その X2 値から有意性を検定すると,無相関の確率は.00000001以下であって,明確に全項目の相互の相関が証明された.したがって,ここで用いた寛骨の非計量的諸性質には,人類進化の流れと合致する一方向性の流れがあるとみなしうる.次に,このような一方向への流れのなかでの位置を検出する方法として,LIKERT 法を用いた.これには再び順次カテゴリー値を使用した.ただし,本来の方法による評点は各項目の評点の総和であるが,改変して平均評点を求めた.結果の信頼性係数は0.8483であって,結果は充分に有効である.その結果(Fig.3)をみると,更新世サピエンスは特定の評点区間に集まり,明石人を除く日本更新世人はみなこの区間に入る.すなわち,寛骨の進化において更新世サピェンス段階は明瞭に存在する.したがって,第1部で述べた日本更新世サピエンスの諸特徴がこの段階のものであることが明白となった.明石人寛骨は完新世サピエンスである現代日本人集団のなかでも非常に現代的位置を占めている.これまでの形態学的研究の結果に関するかぎり,明石人寛骨はあらゆる面で華奢な完新世人の寛骨であり,現代人的である.
  • 关键词:Pleistocene; Innominate; Japan; Nonmetrical character; Nonparametric statistics
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