摘要:一定負荷作業時の O2-kinetics を用いて anaerobic threshold(AT)の概念の確認と AT 判断基準の妥当性について検討した。5名の被検者が AT を求めるための漸増負荷作業テストと,5強度の一定負荷作業テストを自転車エルゴメータで行なった。一定負荷作業テストの O2-kinetics を見ると,AT 以上のレベルでは Vo2の定常状態が成立せず,また回復期に slow 成分の出現が顕著に認められ,本研究で使用された AT 判断のための基準,すなわち VE と Vco2の非直線的増加開始点を主な基準にして決定する方法は妥当なものであった。