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  • 标题:耳眼水平面の生体学的意義に関する研究
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  • 作者:諏訪 元
  • 期刊名称:Anthropological Science
  • 印刷版ISSN:0918-7960
  • 电子版ISSN:1348-8570
  • 出版年度:1980
  • 卷号:88
  • 期号:2
  • 页码:83-96
  • 出版社:The Anthropological Society of Nippon
  • 摘要:頭蓋の集団間に存在する形態学的差異を研究する場合,基準面として耳眼水平面を用いるならば,耳眼水平面が各集団の間で同じ生物学的意味を持つのが望ましい。この条件が満足されているか否かを調べるため,本研究では男女各21名の成人日本人について水平視時における自然頭位を記録し,その時の耳眼水平面の前後方向の傾きを調べ,文献にある欧米白人のデータと比較した。本研究では耳眼水平面の決定に通常生体計測で用いられるオルビターレと両トラギオンを用いず,触診により外耳道上縁点(ポリオンに対応する)を求め,骨学での耳眼水平面と一致させるよう努めた。水平視は垂直に立てられた鏡で自身の目を見ること,あるいは単に真直前方を見ることの二通りの方法により,それぞれ立位,座位の二通りの姿勢で行なった。即ち,四通りの条件で耳眼水平面の傾きを調べた。左側0リオン,オルビ ^"レの直上にマーカーを付着し,被験者から約6m離れた35 mm判カメラ2台(200mmレンズ装備)で立位,座位交互に左横顔を撮影した。鉛直線はおもりの付いた糸で示し,これと耳眼水平面のなす角度をネガフィルムより計測した(Fig 1)。マーカー付着時に生じる誤差,被験者の矢状面とフィルム面が平行でない事による誤差,ネガフィルムを計測する時の誤差が存在したが,いずれも十分小さく,結果を左右するものではなかった。自然頭位が一義的に決定できるか,定常性はどの程度あるか調べるため,各被験者について各々四通りの条件で21回の観測を行なった。21回の観測から平均,標準偏差,歪度,尖度を計算した(Table 1)。歪度,尖度はk一統計量より算出し,小標本での正規性の検定を岸根(1977)に従って行ない,基本的に正規分布と見なして差し支えないとの結論を得た。従って,21回の観測の平均値をもって自然頭位とすることは妥当である。頭位の定常性の程度は21回の観測値の標準偏差によって表わされる。かなりの個人差が存在したが(Table1),一般に,立位,座位に差はなく,鏡を使用した方が定常性が向上した(Table 3)。各被験者の平均値をその被験者の自然頭位の代表値として,前述の四通りの条件について男性,女性の平均値を計算した(Table 4)。その結果,耳眼水平面は日本人では前上方へ傾くことが見いだされた。立位,座位に差はなかったが,鏡を使用しない場合,前上方の傾きがより強くなる傾向があったように見えるが,これは統計学的に有意ではなかった。また男性では女性より前上方の傾きが強かった。この男女差は5%レベルで有意であった。欧米白人のデータとの比較をTable 5にまとあた。セファログラムによる研究の多くは耳眼水平面の決定にポリオンを用いず,耳積(ear rod)の上縁あるいは下顎関節突起上縁を用いるため,ポリオンを用いた場合に比してそれぞれ6.3°,3.4°の差異が生じる(Fenart et al, 1973)。この補正を行なうと,欧米白人の耳眼水平面は前下方へ5°以上傾いていることが明らかとなる。日本人との差異は角度で5°から10°におよび,従って耳眼水平面は日本人と欧米白人の双方で必ずしも同じ生体学的意味を持たないことが示された。
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