文章基本信息
- 标题:三重県離島における遺伝学的研究
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- 作者:豊増 翼 ; 片山 一道
- 期刊名称:Anthropological Science
- 印刷版ISSN:0918-7960
- 电子版ISSN:1348-8570
- 出版年度:1979
- 卷号:87
- 期号:2
- 页码:71-76
- 出版社:The Anthropological Society of Nippon
- 摘要:初報および第II報に報告した神島集団との比較を目的として,近隣集団として選んだ答志島在住二集団(答志および桃取)における血液多型性形質の分布を調査したので,その成績を報告した。血液試料は答志より約850,桃取より約550を得た。答志島は三重県本土と神島の中間に位置するが,神島と答志島におけるHBs抗原亜型の分布が異なることから二島間の交流が疎遠であることは予測されていた。結果の示すところでは,多型を示す形質の分布は,二島間のみならず,陸路の欠除によってたがいに交流の少い,答志島二集団間においても,また三重県本土との比較においても,それぞれ不均質であることが確認された。この不均質な分布は,神島,答志,桃取そして三重県本土を加えた四集団間の近縁関係を統計学的に類推する基礎的資料となり,次報に詳細に検討されるが,ここでは単に,この地域における隔離,移住,ランダム•ドリフトなどの小進化の過程が反映されたものと考えた。