文章基本信息
- 标题:情島漁民の生態学的研究(予報)
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- 作者:大塚 柳太郎
- 期刊名称:Anthropological Science
- 印刷版ISSN:0918-7960
- 电子版ISSN:1348-8570
- 出版年度:1970
- 卷号:78
- 期号:2
- 页码:121-139
- 出版社:The Anthropological Society of Nippon
- 摘要:瀬戸内海の一漁村における生態学的なフィールド調査を1968年の7月約1週間,8月に約4週間行い,その結果の一部をまとめた.筆者は生態学的見地からヒトの生活•活動(特に生産活動)を調べるのに,もつとも基本的な表現として時間•空間構造を明らかにすべきと考えている.今回の調査はそのための具体的な一例にすぎないが,このような方法の開拓の第一歩になることを期待している.調査地は情島とよばれ,周囲約5km,人口約300の島で,成人男子の9割以上が一本釣漁業に従事し,それにより生計をたてている.彼らはモーターのついた1人乗りの小さな漁船を操り,毎日,沿岸で漁をしている.この調査で明らかになったことは,(1)彼らの生産活動の時間•空間構造において非常に大きな個人差がみられる.(2)海上にいる時間をみると,1日における個人差は連続した4日間の合計時間の個人差よりは小さい.(3)海上にいる時間と実際に漁をしている時間との相関はr=0.74である.(4)海上にいる時間と移動した距離の相関はr=0.62,漁をしている時間と移動した距離との相関はr=0.32である.(5)個人差の原因は明らかにはできなかったが,漁民の年令はそれほど関与していないと思われる.(6)情島においては,女性は男性と比較して,生産活動に従事している時間は非常に短い.