文章基本信息
- 标题:日本先土器時代の様相
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- 作者:小田 静夫
- 期刊名称:Anthropological Science
- 印刷版ISSN:0918-7960
- 电子版ISSN:1348-8570
- 出版年度:1969
- 卷号:77
- 期号:5-6
- 页码:224-245_2
- 出版社:The Anthropological Society of Nippon
- 摘要:岩宿遺跡第1文化層にはじまる一連の立川ローム層中に発見される日本先土器時代の石器文化は, 全て石刃技法を土台にし日本列島中央部を境いに二つの文化系統の相違が認められる。それらは互いに関連しあいながらその地域の自然環境に適した生活内容を保持し, 独自の文化圏を形成しておりその発展は東北日本では遅く, 西南日本では早いようである。研究史の初期から層位的遺跡の発見例が多い西南日本を舞台に, 先土器時代の流れを五つの段階に分けてみた。そのなかのバックドブレイド石器群に主眼をおいてまず石刃技法の流れを追つてみると, 第3段階において石器の小形化と石器組成の多様化がいちじるしく, 細石器化現象がこの段階で頂点に達したことが確認された。バックドブレイドも各種各様の形態をとるがそれらは基本的に三つの形態に統合できることがわかり, その形態の相違はすぐさま機能を暗示するものであつた。このなかの一つに台形石器があり, 先土器時代の初期から存在していた事実は重要な発見であつた。そしてバックドブレイドからマイクロブレイドへの交代を組み合わせ道具という共通の基盤から考察してみた。この小論は従来すぐさま大陸の旧石器時代にその理解を求め, その範疇での研究が行なわれてきた日本先土器時代の石器群を日本独自の立場からみつめ, 検討を加えることを目的にしている。その結果は西南日本を舞台にした先土器文化に, その初期から細石器的傾向一つまり中石器的様相一をもつていたことを指摘するものである。