提示順序によって起こされる体制化-「系列依存的体制化」-の生起の仕方をカテゴリー化された材料を用い検討した。実験手続として「1+1提示法」を用いた。実験条件は,直後再生条件・遅延再生条件・10秒ディストラクター条件の3つである。被験者は大学生を用いた。 実験の結果,直後再生条件と遅延再生条件で,被験者は「系列型」と「群化型」に2分された。10秒ディストラクター条件では,2つの体制化を平行して行う「混合型」被験者も存在した。「系列型」と「群化型」の人数比は,直後再生条件で3:8,遅延再生条件で6:5,10秒ディストラクター条件で2:7であった。 結果は,提示順序とカテゴリーが実験者想定の体制化単位であること,遅延中のリハーサルが「系列依存的体制化」に有利であること,という2点から解釈された。