見かけの「正答」とは,学力検査において,一問又は少数問(問題exercise又は小問item)のみを,取り立てて見たときには,その解答が正答であったとしても,他の多数問に対する解答状況と関連させて診たときには,真の正答と見なし難い解答のことを言う。この報告は,前回の報告に引き続き,調査対象・調査方法・調査結果の処理技法等を改めて,再び,正負の数の二項の加法・減法の計算において,特定の正しくないルールに頼ったものと見なされるにもかかわらず,表面上は「正答」となっている解答を判別し,正答率の補正を要することを示したものである。なお詳細は,下記文献に収録されている。