ここ約2年間に大阪少年鑑別所に入所した少年を対象として, 22項目からなる調査を行い,同世代の日本人非行少年と比較した場合,在日朝鮮人三世非行少年にどのような特徴が見られるかを統計的に検討した。その結果,貧困・多子・低文化家庭に代表される環境負因を中核とした早発非行という点に,その特徴が集約され,かつ,それは二世非行について調査した新田(1966)の結論と基本的には全く一致するものであった。