集合の結び・交わりという2つの結合操作は、論理的思考の基礎をなすものであるが、その理解の発達を扱った研究は数少ない。新田・永野(1963)の先駆的研究やNeimark&Slotnick(1970)によれば、「交わり」に含まれる要素をもれなく選び出すことは、小学校の中学年において、おおかた可能であるが、「結び」については中学生でさえ困難であるという。ここでは、この困難の様態とその理由を、異った問題形式を用いてあきらかにし、効果的教授法に関する示唆を得ようと試みた。